Blog-5 ジョーゼット?デシン?シボ?
今までも繰り返し述べてきましたが、ワッシャー機そのものをもう少し説明するとこうなります。「コインランドリーの洗濯機を大きくしたような機械の中で、布生地をぐるぐる回してモミ効果を与え、ジョーゼットやデシン等の布生地のシボを高く、上品にすることができる加工機」となります。
「ん?」って思われませんでしたか?
「ジョーゼット?デシン?」っていう生地、それに関係する「シボ?」って何って。前回のブログにおいては、風合いということに着目してお話させて頂きました。それって至って主観的な感じがしたと思いますが、今回、「ジョーゼットやデシン」という生地とその特徴であるシボの、それぞれの固有名詞はいったいどういうものか、それによってどんな風合いを感じ取れるのか?
それでは、それぞれ説明させて頂きます。ちょっと技術的な言葉も含めること、お許しください。
ジョーゼット:縦(経)と横(緯)の糸に強撚糸を使用して粗く織った生地を高熱にかけて練った織物。多くは透けていてシャリ感があり、春夏用の織物。ジョーゼットは薄い布生地で中肉でもシワになりにくく、ドレープ性(体の線にフィットする性質)がいいので、綺麗なヒダになり、回ると綺麗に広がる。よってダンス衣装や優美なドレスなどにピッタリくる。
デシン:経糸に無撚糸、または甘撚糸、緯糸に強撥糸を使用して密に平織りで追った織物で、高熱をかけて練ると解ねんして表面に微妙なシボが発現する(微細なシボのある織物)。ドレープ性があり、回ると目を見張る程、綺麗に広がるのでフラメンコなどの衣装にぴったり。淡色以外は透けにくいので、ブラウスやドレスの素材としても最適。マイルドな光沢があり、高級感を醸し出す。デシンは平織りなので、表裏は非常に判別しにくく、シワになりにくく、入念なアイロンの手間が省けて大変便利である。
それでは、それらの布生地に深い関係があるシボとは・・・?
シボ:ジョーゼットやクレープなどのシボ織物の表面を拡大して見ると経緯の糸が屈曲しているのが分かるが、それがシボ。ジョーゼットなどは細かく屈曲の程度が多いものが高級となる。または楊柳などの細かい経シワ(経方向の凹凸)を楊柳シボと呼ぶこともある。(楊柳の経シワには、エンボス加工をして経シワを均一にしたものと、エンボス加工をしないで経シワが不均一なナチュラル楊柳がある。エンボス型は染加工場によって違うことが多く、同じ生地を加工しても経シワの形状が異なることもある。)
ここでエンボス加工も説明しておくと、
エンボス加工:熱可逆性(熱すると柔らかくなる性質)の織物などの布生地に型のついたローラー等で熱をかけ、凹凸の押し型模様をつける加工のこと。ローラーの大きさの制約上、小さい柄や経トライブの模様が多い。エンボスをしない楊柳シボは、やや不均一で自然な感じに仕上がり、ナチュラル楊柳とよばれる。
このように、風合いを醸し出す具体的な特徴を説明させて頂くとともに、それによってどんな布生地がどんな風に、さらにどんな特徴を具現化していくかを少し納得して頂いたかと思います。しかし、これはいろいろな布生地によっていろいろな風合いや表情を表してくれます。しかし、それもワッシャー加工を何十年という歴史を積み重ねてきた匠のなせる技によって表現できるのです。
ワッシャー加工の担当者は言います。「商品として出来上がりが分かった場合でワッシャー加工を施す場合と、この布生地が最終的に何の商品になるのか分からない状況で、布生地にワッシャー加工を施す場合があります。しかし、匠は、その布生地にとって一番よい風合いになるように加工を施します。
当社は、ワッシャー加工の風合いをいつまでも守り続ける為に、その技を継承する次世代の匠を探しています。ご興味のある方、是非、一度この技を見に来て下さい。