Blog-4 風合いって??
前回のブログにおいて、「機屋さん、アパレル業者さん、デザイナーさんがどうやってワッシャー加工による風合いに行きついてもらえるか、それが当社マーケティング活動にとっての喫緊な課題なのです。」とお話させて頂きました。
まずもって、ふりだしに戻るような質問ですが、風合いって何なのでしょうか?これって簡単そうでとても難しい質問です。何故なら主観的であるために過去からの繊維加工の歴史記録においても明快なものがないというのが現実です。だから、風合いという言葉から柔らかい、堅い、ボリューム感がある・ない、ぼてつき感がある・ない、芯がある・ない、張りがある・ない、反発感がある・ない、ドレープ性がある・ない、質感がある・ない、反物をそよがせた時流れる・流れない、玉がある・ない、スポンジ製がある・ないなど、多数の項目や業界特有な表現があります。
それでは、風合いに寄与する因子にはどのようなものがあるのでしょうか。
1. 素材と形態と物性(太さ、表面状態等)
2. 構造と密度、繊維分布
3. 繊維相互の分散度(繊維相互間の微細な距離)
4. 油剤、滑り剤、表面加工剤
5. 複合素材との相互関係、組み合わせ方
6. 織組織、厚み、縮み
7. 糸の撚り
8. 工程テンション(撚糸、織、染色加工、仕上げ)
9. 揉みほぐし、またはリラックスさせる機械
と言われています。
では、当社のワッシャー加工による風合いを言葉で表現してみます。「洗濯機のドラム内にお湯を入れて前回転・後回転させて反物を洗ったりミルドしたり天日干し風の表面感を出します。ドラム内はテンションレスの為に糸のヨリは解ねんされソフトになり、かさ高になり良い風合いをもたらします」となります。どうでしょうか、少しはご想像頂けましたでしょうか?
風合いを改善させる繊維加工法が他にも色々あります。どのようなものがあるかちょっと説明していきたいと思います。
シルケット加工(マーセライズ加工):1844年にJ.マーセルが水酸化ナトリウム溶液内で処理方法を発見。綿製品の光沢・寸法安定性、吸湿性、染色性向上のために行われる加工法でシルクのような光沢と染色も鮮明に染まるようになる。ほとんどの高級な綿織り編み製品にはシルケット加工が施されている。
着麻(ギマ)加工:レーヨン、シルクなどの生地を麻に似た雰囲気にする加工。ゼラチンやガゼイン、硫酸、カセインソーダ、樹脂などを生地に浸透させた後、科学的に変化させてシャリ間、コシ、ハリを与え麻のようにする加工。
減量アルカリ加工(アルカリ原料加):原料加工とは、繊維表面を溶解して除き、風合いを改善する加工法。ポリエステルを水酸化ナトリウム水溶液で加水分解し、繊維の質量を減量することにより柔軟な風合いとドリーブ性を与える。しかし、強度低下や目寄れ、縫い目脱落(スリップ)などが発生しやすくなる欠点もある。
酵素処理(バイオウォッシュ):バイオウォッシュ加工は、綿繊維での毛焼き処理でも取れない生地表面の毛羽を、セルロースを分解する酵素(セルラーゼ)を使って取り除く方法で生地表面に光沢が出来、滑らかな手触りになる。
これらは、ほんの一部の加工方法ですが、風合いをもたらす加工法として有名です。
このように、風合いを醸し出す加工法も色々あり、風合いに寄与する因子も様々、しかもその感じ方は主観的なので、一概に風合いといっても、その思うところがこれだと文章表現だけで行きつくには難しいのは事実です。つまり、その加工方法を直に確認して、しかも出来上がった風合いを視覚と触覚によって確認する必要があるのかもしれません。
是非、当社のワッシャー加工の風合いも、見て、触ってもらい、その素晴らしさを体感して頂ければと思っています。